直島レポ①
直島では家プロジェクト、ベネッセハウスミュージアム、地中美術館、李禹煥美術館など、恒久展示がほとんどです。
ここでは瀬戸内国際芸術祭2016のための新しい作品、期間中しか見れない作品についてレポします。
こちらは安藤忠雄さんの「桜の迷宮」です。
安藤忠雄さんといえば、ベネッセハウスミュージアムなど美術館の設計を手がけており、直島とは長期(ざっと20年ぐらい?)に関わっている建築家ですね。
そんな安藤忠雄さんが約130本の桜の木を植樹して、人々の憩いの場となる桜の迷宮を作りました。
この写真は桜が開花した時期、満開までもうちょっとかかる時期に撮られたもの・・・ではありません。
この近くにある、昔から咲いている桜は満開、一部葉桜になっているような時期でした。
うーん、植樹してすぐって幹がすごく細くて、花もまばらにしかつかないんですね。
さすがにこれは期待外れと言わざるを得ない。
あと何年かしたらきっと素敵な花見ができる場所になるんでしょうけどね。
こちらは夜に行ったのですごく分かりにくい写真になってますが(笑)、宮浦ギャラリー六区という場所です。
昔はパチンコ屋さんでした。
パチンコ屋さんがつぶれてから、外観はそのままに改装して、島の記憶を留めつつ、新しい作品を展開するギャラリーとなっています。
ギャラリー内は撮影禁止だったので写真はありませんが、春会期は飯山由貴さんの「生きている百物語」という作品が展示されていました。
島の人たちに「今まで経験した不思議なこと」を聞いていって、それを文字や映像によって可視化する作品でした。
所謂心霊現象の話もあれば、動物と話ができる話とか、イノシシが海を渡って直島にやってくる話とか、 直島が観光地化されて賑わっている今の状況そのものが不思議だ、といった話などさまざまでした。
また、映像では昔の新聞記事の切り抜きをかわるがわる映していて、豊島の産業廃棄物の処理施設が直島に建設されるに至ったいきさつや葛藤、直島がアートの島として展開していく様子など、かなりの情報量をどわっと見せられました。
こういう、ほっといたら埋もれてしまうような物語を丁寧に拾い集めて、アーカイヴしていく営みにきゅんとします。
夏会期・秋会期は別の作家さんに展示替えです。楽しみ!